一人暮らし学生の家計簿

毎月のお金が見える！一人暮らし学生が始める簡単予算計画

一人暮らしを始めて数ヶ月が経ち、毎月のお金について漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今月はいくら使って良いのか、貯金はできるのか、といった疑問は尽きません。

この漠然としたお金の不安を解消するのに役立つのが、「予算計画」です。予算計画とは、毎月いくら収入があり、何にいくら使うかをあらかじめ決めておくこと。特別な知識は必要ありません。ここでは、一人暮らしを始めたばかりの学生の皆さんが、無理なく始められる予算計画の立て方と実践のヒントをご紹介します。

1. 予算計画を立てる前に：収入を把握しましょう

まずは、毎月いくらお金が入ってくるのかを正確に把握することが第一歩です。

• アルバイト収入: 平均して毎月いくらくらい入ってくるか、過去数ヶ月の給与明細を確認してみましょう。
• 仕送り・奨学金: 決まった額が振り込まれる場合は、その金額をしっかり把握してください。
• その他: 不定期な収入がある場合でも、平均して毎月どのくらいか見積もってみましょう。

これらの収入源を合計して、「毎月の収入合計額」を明確にします。これが、あなたが使えるお金の全体像となります。

2. 支出の種類を整理する：固定費と変動費

次に、お金が何に使われているのかを整理します。支出には大きく分けて「固定費」と「変動費」の2種類があります。

• 固定費: 毎月ほぼ決まった額が出ていく支出です。
  • 家賃
  • スマートフォンの通信費
  • インターネット回線料
  • サブスクリプションサービス（動画配信、音楽など）
  • 保険料（もし加入していれば）
• 変動費: 毎月支出額が変わるものです。
  • 食費
  • 光熱費（電気代、ガス代、水道代）
  • 交通費
  • 交際費（友人との食事、遊びなど）
  • 日用品費（シャンプー、洗剤、トイレットペーパーなど）
  • 被服費（洋服、靴など）
  • 趣味・娯楽費
  • 医療費
  • その他雑費

ご自身のお金が何にどれくらい使われているか、ざっくりとでも良いので書き出してみましょう。

3. 簡単な予算計画の立て方

収入と支出の種類が分かったら、いよいよ予算計画を立ててみます。

1. 収入合計から固定費を引く: まず、毎月の収入合計額から、確実に支払う固定費の合計額を引いてみましょう。 （収入合計）-（固定費合計）＝（変動費に使えるお金） この残った金額が、毎月変動する支出（食費や交際費など）に充てられるお金の総額です。

2. 変動費の予算を設定する: 「変動費に使えるお金」を、食費、光熱費、交通費、交際費、日用品費、趣味・娯楽費などに割り振ります。初めて予算を立てる場合は、過去の支出を参考にしたり、周りの友人に目安を聞いてみたりすると良いかもしれません。

   例えば、変動費に使えるお金が5万円の場合： * 食費：2万5千円 * 光熱費：5千円 * 交通費：3千円 * 交際費：8千円 * 日用品費：2千円 * 趣味・娯楽費：7千円

   このように、項目ごとに「今月はこの金額まで使う」という目安を決めることで、お金の使いすぎを防ぐ意識が芽生えます。

3. 予備費を設定する（推奨）: 急な病気や友人からの誘いなど、予期せぬ出費はつきものです。毎月数千円でも良いので、「予備費」として予算に含めておくと、いざという時に困りません。

4. 予算を守るための実践ヒント

予算を立てただけでは意味がありません。実際にそれを守るための具体的なヒントをご紹介します。

• 週ごとの予算に分けてみる: 1ヶ月の変動費を週ごとに分け、週の初めにその週に使えるお金を把握しておくと、使いすぎを防ぎやすくなります。例えば、食費が2万8千円なら、1週間で7千円までと意識できます。
• 使ったお金を記録する習慣をつける: スマートフォンのメモ機能や、簡単な家計簿アプリで、その日に使ったお金を記録してみましょう。複雑な機能は不要です。「いつ、何に、いくら使ったか」が分かれば十分です。記録することで、どこで使いすぎているのかが分かります。
• 月末に振り返りをする: 月の終わりに、実際に使った金額と予算を比較してみましょう。「食費は少しオーバーしたけれど、交際費は抑えられた」といった発見があるはずです。反省点や次月の目標を立てる良い機会になります。

5. 家計簿アプリを賢く活用する

紙の家計簿やメモではなかなか続かないという方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、家計簿アプリの活用も検討してみましょう。

多くの家計簿アプリは、レシートを撮影するだけで自動的に支出を記録してくれたり、銀行口座やクレジットカードと連携して支出を自動で分類してくれたりする機能があります。

しかし、初めての場合は、高機能なアプリよりも、「何にいくら使ったかを記録する」という最低限の機能に絞ったシンプルなものから始めることをおすすめします。まずは記録すること自体に慣れることが大切です。

まとめ：お金の不安は「見える化」で解消できます

一人暮らしの学生生活は、初めてのことが多く、お金の管理もその一つかもしれません。しかし、今回ご紹介した「予算計画」を立てることで、毎月の収入と支出が明確になり、漠然としたお金の不安を大きく減らすことができます。

完璧を目指す必要はありません。まずは簡単なステップから始めて、少しずつ自分のペースでお金と向き合ってみましょう。お金の管理ができるようになると、学生生活がもっと充実したものになるはずです。